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コラム

離れて一人暮らしをする親が急病になった(その2)

1/2の午前便で千歳に到着しました。
実家のある室蘭行の電車に乗るまで時間があったので、千歳空港の到着ロビーで待機していました。

この時点では、自分なりの方針を固めていました。
以下の二つです。
①最優先は母親が訴える痛みを軽減すること。
②痛みが治まっても今後の再発可能性を考えると、一人暮らしを継続することは難しい。
しかし、私も妹たちも仕事や家庭があるので、親にいつまでも付き添うことはできない。
結局、緊急で預かってくれる施設を探す必要がある。

①については医療機関を頼るしかありません。
1/2は医療機関も年始休暇中ですが、「痛みが耐え難ければ救急外来を頼るしかない」と考えていました。
(実際には、年始休暇明けの1/6に外来を受診し、緊急入院となりました。)

より大きな問題は②です。
今回のような急な事態の際に預かってくれる施設があるのかどうか、見当がつきません。
スマホを使って情報を集めてみましたが、特に役にたつ情報は見つかりません。
仕方がないので、ダメモトで室蘭の包括支援センターの相談員であるUさんの携帯に、千歳空港から電話してみました。

Uさんも当然ながら年始休暇中で、電話にはすぐには出なかったのですが、しばらくしてから(ご親切にも)折り返しの電話をしてくれました。
今から振り返ってみると、この時の電話が、私にとっては最も有益は情報源となりました。

Uさんに母親の状況を説明し「緊急で預かってくれる施設はありませんか?」と訊いたところ、「室蘭市内の有料老人ホームに空きがある。そこに入居したらどうか?」とアドバイスをしてくれました。

この情報をもらった時は本当に「絶望状態から救われた」ような気持になりました。
まったく見通しがたっていなかった母親の介護方法について「介護付き有料老人ホームに入居させる」という具体的解決策を持てたからです。

結局、Uさんのアドバイス通り、1/7に室蘭市内の有料老人ホームと急遽契約をし、母親を入居させました。
その結果、私も妹達も、自分の仕事や家庭に戻ることができました。

「有料老人ホームが空いていなかったら、どうしていただろう」と、今でも考えます。
母を一人暮らしにしたまま帰ってくることはできませんので、介護のために(私か妹のどちらかが)同居をするか、あるいは室蘭市内以外の離れた地域で入居できる施設を探すしかありません。

どちらにしても非常に厳しい選択になってしまいます。

私のケースは幸運にも「空いている施設を見つけることができた」ために、親の介護問題についてまあまあの対応ができました。
しかし、簡単には施設の空きが見つからないケースも多いと思います。

そのような状況に直面したら、ほとんど絶望的な気持ちになるだろうと思います。
やはり「まだまだ大丈夫」と思えているときにこそ、「親の心身の健康の急変に備えた準備」が必要だと、痛感した次第です。