令和8年度は「高齢者の就労・社会参加の促進」の観点から、65歳超雇用推進助成金が拡充される見込みです。
概算要求の資料では、「将来的に継続雇用年齢や定年年齢の引上げを進めていくため、66歳以上の年齢への継続雇用延長・65歳以上の年齢への定年引上げ等を行う企業に対して支援を実施することにより、65歳以降も働くことを希望する者全員が安心して働ける雇用基盤を整備するとともに「生涯現役社会」の構築を図る」と、制度拡充の狙いが述べられています。

まず「65歳超継続雇用促進コース」の金額が引き上げられます。
これは「65歳以上への定年引上げ・66歳以上までの継続雇用制度の導入を行った企業に対する助成金」ですが、上図のように金額が引き上げられる見込みです。
また、高年齢者無期雇用転換コースの金額が「対象者1人につき40万円」と令和7年度よりも10万円引上げられる予定です。
40万円という金額はキャリアアップ助成金(正社員化コース)と同じ額になりますね(下図参照)。
「高年齢者無期雇用転換コース」と「キャリアアップ助成金(正社員化コース)」の比較

しかも、この助成金の場合は、キャリアアップ助成金(正社員コース)のような賃上げの要件はありません。
単に無期雇用に転換するだけで助成金が受給できます。
シニアであっても優秀なパートさんはいらっしゃいます。
そのような人に長く勤めてもらいたいとお考えになるならば、この助成金の活用を大いにおすすめします。