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キャリアアップ助成金(正社員化コース) ~ 令和7年度は助成金額が縮小する見込み

キャリアアップ助成金(正社員化コース)は、数ある助成金の中でも最も人気があり、実際にも最も活用されている助成金です。
だからこそ、申請の要件は厳しく、要件を満たさない場合には不支給になるケースも増えています。

しかし、令和7年度はこの助成金が見直される可能性が高そうです。
厚生労働省の令和7年度予算要求の資料が公開されていますが、キャリアアップ助成金については、見直しが行われる方向性が示されています。
具体的には、令和7年度予算要求資料のp.4をご覧ください。

①まず、全体の予算規模が令和6年度よりも縮小しています。
令和6年度は当初の予算規模が1,106億円でしたが、令和7年度の概算要求額は962億円と15%程度減少しています。

②より注目されるのは、正社員化コースの支給額です。
令和6年度と同額の80万円(2期分)が支給されるのは、「重点対象者」に限定され、重点対象に当てはまらない人は1期分の40万円となります。
また、重点対象者というのは、以下の①②③に限定されます。
①雇入れから3年以上の有期雇用労働者
②雇入れから3年未満の有期雇用労働者であって、過去から不安定雇用が継続している者
③人開金の対象訓練を受けた者

現在は多くの企業が「有期雇用で採用して6か月雇用した人を正社員に転換」して、キャリアアップ助成金の支給申請(2期分で合計80万円)をしています。
しかし、令和7年度は、このようなケースでは1期分の40万円まで、助成金額が減額されてしまいます。

キャリアアップ助成金(正社員化コース)の魅力は下がると言わざるを得ませんね。